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不動産売却で利益が出た場合の税金は?計算方法や控除の確認ポイントも紹介

不動産売却

前本 唯花

筆者 前本 唯花

不動産キャリア7年

先ずは相談してみよう! お客様の「身近な不動産屋さん」を目指します。

不動産を売却し利益が出た場合、「税金はいくらかかるのだろう」「計算方法がわからない」と悩む方が多いのではないでしょうか。

不動産の売却で発生する税金は、計算の仕組みや税率、特例の有無によって大きく差が出ます。

本記事では、不動産売却で利益が出た際の税金の計算方法や、知っておきたい注意点をわかりやすく解説します。不安や疑問を減らしたい方は、ぜひ最後までご覧ください。


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譲渡所得の基本と利益の計算方法

不動産を売却して得た利益は「譲渡所得」と呼ばれ、以下のように計算されます。

譲渡所得 = 売却価格 − 取得費 − 譲渡費用

「取得費」には、購入代金のほか、仲介手数料、収入印紙代、司法書士報酬、登録免許税、不動産取得税などの諸費用が含まれます。

また、建物については、取得費から所有期間中の減価償却費を差し引いた額となります 。

「譲渡費用」には、売却に伴う仲介手数料、収入印紙代、境界確定費用などが含まれます 。

取得費が不明な場合には、売却価格の5%を取得費とする「概算取得費」が認められており、次の式で譲渡所得を計算します。取得費が不明な場合 = 売却価格 −(売却価格 × 5% + 譲渡費用)。

なお、取得費や譲渡費用をきちんと計上すれば、譲渡所得を抑え、税負担を軽くすることができるため、漏れなく差し引くことが重要です 。

項目具体例
取得費に含まれる主なもの購入代金、仲介手数料、印紙税、登記費用、不動産取得税、減価償却控除後の建物取得費
譲渡費用に含まれる主なもの売却時の仲介手数料、印紙税、境界確定費用
取得費不明時概算取得費として売却価格の5%を用いる方法

税率の違いと所有期間による区分(短期・長期)

不動産を売却して利益(譲渡所得)が発生した場合、税率は所有期間に応じて大きく異なります。

売却した年の1月1日時点で、不動産を所有してから5年以下であれば「短期譲渡所得」、5年を超えていれば「長期譲渡所得」として区分されます。判定は売却日ではなく、その年の1月1日時点の所有期間が基準となりますので、ご注意ください。

たとえば、2025年6月に売却しても、2025年1月1日時点で所有期間が5年未満であれば短期譲渡所得となります。

2026年1月1日時点で5年を超えていれば、長期譲渡所得の適用になります。

所有期間区分税率(譲渡所得に対して)
5年以下短期譲渡所得39.63%(所得税30%+住民税9%+復興特別所得税0.63%)
5年超長期譲渡所得20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)

実際、短期譲渡所得では税率が約40%にもなり、長期譲渡の約20%に比べてほぼ倍の税負担となります。

このため、売却時期は所有期間を考慮して慎重に判断することが重要です。

続いて、所有期間の判断基準について詳しく解説します。

所有期間の判定は、「売却した年の1月1日時点」で行われます。

このため、たとえ取得から売却までが5年以上であっても、1月1日時点で5年に達していなければ短期譲渡所得扱いとなります。

例えば、2020年4月に取得した不動産を2025年6月に売却した場合でも、2025年1月1日時点では所有期間は4年8か月程度であり、短期譲渡所得となります。

しかし、2026年1月以降に売却すれば1月1日時点で5年を超えるため、長期譲渡所得となり税率が下がります。

こうしたタイミング調整によって、税額差が大きくなる可能性がありますので、売却時期の見極めが重要です。

以上が、所有期間による税率の違いと判断基準についてのご説明です。

各種特例と控除による税負担の軽減方法

不動産売却の際、税負担を軽減するためには、さまざまな特例制度を活用することがとても重要です。

以下に代表的なものを3つご紹介します。

特例・制度名概要ポイント
居住用財産の3000万円特別控除マイホームなど居住用不動産を売却した場合、譲渡所得から最高3000万円を控除できる制度売却益が3000万円以下なら税金がかからない可能性があります。居住要件や適用回数に注意。
概算取得費(取得費不明時)取得費が不明な場合、売却価格の5%を取得費として計算できる制度取得費に計上できる費用がない場合に利用。ただし、取得費が過小評価されると税負担が増える可能性があります。
相続税の取得費加算の特例相続した不動産を相続税申告期限の翌日から3年10ヶ月以内に売却する場合、取得費に相続税の一部を加算できる制度節税効果が高いため、売却時期のタイミングに特に注意が必要です。

まず、「居住用財産の3000万円特別控除」は、現に居住している家屋やかつて居住していた家屋(住まなくなってから3年経過年の12月31日までに売る場合)、あるいはその敷地などが対象となります。

この特例を受けると、譲渡所得から3000万円を差し引くことができ、売却益がその範囲であれば課税されません。

適用には、居住の実態や過去の適用状況などを確認して、該当するかどうか慎重に判断する必要があります。

なお、買い替え特例など他の特例と併用できない場合もありますのでご注意ください。

次に、取得費が不明なケースでの「概算取得費」の制度ですが、これは売却価格の5%を取得費として用いることが認められています。

例えば、3,000万円で売却した物件の取得費が不明な場合、取得費として150万円を計上して譲渡所得を算出します。ただし、この方法では取得費が実際よりかなり少なく見積もられる場合が多く、結果的に課税額が大きくなることがあります。可能であれば、契約書や領収書など実際の資料を活用することをおすすめします。

最後に、「相続税の取得費加算の特例」ですが、これは相続により取得した不動産を相続税の申告期限の翌日から3年10ヶ月以内に売却する場合に適用できます。

この特例を使うと、取得費に払った相続税の一部を加算でき、その分譲渡所得が減少し、税負担が軽減されます。

実際の相続税の計算明細書などの書類が必要となりますので、相続後の売却をお考えの際には、早めに税務・法律の専門家へご相談されるとよいでしょう。

納付までの流れと確定申告のポイント

不動産売却で利益が出た場合、翌年の「確定申告」が必要です。

譲渡所得を算出して、税金を申告・納付する一連の流れを押さえておきましょう。

ステップ内容時期
譲渡所得の計算 売却価格から「取得費」・「譲渡費用」を差し引いて計算します 売却の翌年
確定申告の提出 確定申告書に譲渡所得や特例を記載し、税務署へ提出します 2月16日~3月15日(※休日の場合は翌平日)
税金の納付 所得税・復興特別所得税は一括納付、住民税は分割納付になります 所得税:申告期限まで
住民税:6月~翌年1月の分割

まず、譲渡所得とは「売却価格-(取得費+譲渡費用)」で求められます。取得費には購入代金や減価償却費、取得時の諸費用が含まれ、譲渡費用には仲介手数料や測量費などが含まれます 。

次に、得られた譲渡益がある場合は、売却の翌年2月16日から3月15日までに、税務署へ確定申告を行います。

申告書には譲渡所得の内訳書や売買契約書、取得時や譲渡時の各種領収書、登記簿謄本などが必要です 。

所得税および復興特別所得税は申告期限までに一括で納付する必要があります。

一方、住民税は申告後、市区町村から通知され、通常6月、8月、10月、翌年1月の4回に分けて納付します(一括納付や給与天引きも可能) 。

このように、確定申告から納付までの流れを整理しておくことで、手続きをスムーズに進められます。

事前に必要書類を準備し、期限を守って申告・納税を行うことが重要です。

まとめ

不動産売却によって利益が出た場合、その計算方法や税金の仕組みを正しく理解することはとても大切です。

譲渡所得は売却価格から取得費や譲渡費用を差し引き、さらに所有期間や各種特例を適切に活用することで、税負担を軽減できる可能性があります。

確定申告の時期や税率の違い、申告後の影響までをきちんと把握することで、思わぬトラブルも避けやすくなります。

不動産売却に関わる税金は複雑ですが、ポイントをおさえて冷静に対応すれば、安心して手続きを進められます。

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